英進館館長「21世紀 これからの教育」

塾の日フェスティバル

「2002年度学習指導要領改訂 ―21世紀 これからの教育― 」

パネルディスカッションでの発言より

筒井:
英進館(福岡県)の筒井と申します。文部科学省の布村課長にお尋ねしたいと思いますが、この数年、教育行政を見ておりまして悶々としておりました。

今日は直接お尋ねできることでたいへん嬉しく思っております。文部科学省に何も恨みがあるわけではありません。(笑)
   
2つありまして、最近の子ども達は知識はまあまあだけれども考える力あるいは意欲の面が乏しいというお話と学力低下の問題と2つお尋ねしたいと思います。
   
私ども直接生徒と接しておりましても、意欲の面、関心の面も知識があればあるほど鍛えれば鍛えるほどそういう興味の面が出てくると思います。例をとりますとカメラであるとかパソコンであるとか、知識であれば自然にその中に加わりますけど知識がなければ避けて通りたいということと似たところがあるんじゃないかなと思います。
    
私は論理の逆転といいますか、むしろしっかり基礎基本を鍛えていくということの延長線上に、高校になっても大学になっても勉強というものは積み重ねですから、学習意欲も湧いてくるのではないかなというふうに思います。
 
それからもう一つ、学力低下の問題ですが、先ほどのお話は文部科学省の公式見解で、学力低下はないというような何となくそんな言葉に受け取れました。私ははっきりと「ある」と思います。

その根拠は、国際教育到達度評価学会の第3回と第2回の比較の中で、日本の子ども達はシンガポール、韓国に次いで上位の方にあるということですが、前々回まで分析しますと、例えば国際数学では平成11年の第3回分が世界で5位です。平成7年が3位です。昭和56年(前々回)が世界で1位でした。

理科についても平成11年が4位、平成7年が3位、昭和56年が1位です。これは明らかに下がっているということが国際的にも言えます。
 
それからもう一つ、これは東京大学の苅谷武彦先生が去年の10月号の岩波の「科学」でデータ付きで発表しいおられます。

2002年からの教育課程の準備作業のために1995年から96年に4万8千人の対象の調査すなわち教育課程実施状況調査を行っております。

1983年と比較して、共通問題は少ないんですが、理科が19問の共通問題がありました。

1983年と比べて上がったのは19問中3問、下がったのが9問、変わらずが7問。明らかにこれは下がっています。しかも、小学生対象の調査表が刊行物として出されたにもかかわらず中学生の分が刊行されていません。

上がったものもあれば下がったものもあるという意味不明の結論で終わっています。

この2つの根拠で下がっていないということかもしれません。よく見ると下がっていると私は思うんです。
 
文部科学省も数年前に比べると習熟度別授業の採用とか指導要領の最低基準とか随分変わってきておりますが、全国の教育委員会への急激な学力をつけるための施策が遅れるのではなでしょうか。

1999年の「我が国の文教施策」という本を見ましても、400ページのうち学力についてたった2ページくらいしか触れられていません。しかも曖昧なQ&Aに終わっています。

とにかく教育というのは学力をつけるというのが一番の基本ではないかいう感じがするんですが、あと周辺部分のボランティアであるとかあるいは地域活動とかそういうものにたくさんの時間が割かれております。
 
学力低下と学習意欲についてお伺いしたい。


PAGE TOP